episode02

kominka

ある夏の日。

山々に囲まれた古民家へ向かう。

ガラガラと扉を開けると、外の暑さとは別世界。

ひんやりとした木の床に、畳の青い香りがする。

エアコンもテレビもない静かな空間。

窓から入る風が気持ちよくて、耳には蝉の声だけが響いている。

気づけば目を閉じて、その空気にすっかり浸っていた。

懐かしいような、不思議と安心できる時間。
「ただそれだけ」がたまに必要だったりする。

これが、私たちの“ハレ”の時間。
また明日から、頑張れそうだ。